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2000年度後期#1〜30


30
質問者 9917007
天沼 友成
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
#1.曲げ終局耐力
(under-reinfrocement・over-reinforcement)
P.80について
#2.鉄筋コンクリートの長所についてP.9

質問内容 #1.釣り合い鉄筋比によって破壊モードが異なる事は,鉄筋が降伏 ひずみに達するかどうかによる事だとは理解出来たのですが, なぜ鉄筋 の過大な鉄筋量を配すると引張鉄筋が降伏しなのですか?
鉄筋を少なく配筋すると強度が低下すると思われがちですが,少ない方がメリットが あるのですか?

#2.鉄筋コンクリートは基本的にメンテナンスフリーとあり,鋼構造 物に比べれば維持管理しやそうですが,ひび割れを許容範囲に抑えるた めのメンテナンスはないのですか?

 回答;
#1.釣り合い鉄筋比によって破壊モードが異なる事は,鉄筋が降伏 ひずみに達するかどうかによる事だとは理解出来たのですが,
**回答:「圧縮コンクリートの圧縮破壊するとき,引張鉄筋が降伏 ひずみに達しているかどうかによる」のように理解してもらたい.

なぜ鉄筋の過大な鉄筋量を配すると引張鉄筋が降伏しないのですか?
**回答:まずは,図4-6(p.84),附図4-3(p.91)にあるひずみ分布をよく見て理解されたい.
簡単に言うと,過大な引張鉄筋量を配すると,引張側の剛性が増大し, 圧縮と引張のバランスとして,中立軸が下がり,圧縮側の負担が大きくなるからである.
(上記2図を再度参照)
曲げに対する,「圧縮側(圧縮コンクリートと圧縮鉄筋)と引張側(引張鉄筋)との綱引き」と 考えるとわかりやすい.

引張鉄筋を少なく配筋すると強度が低下すると思われがちですが,少ない方がメリットが あるのですか?
**回答:過鉄筋(over-reinforcement)では,破壊の仕方(破壊モード)が急激で危険であること,
また,経済性や施工性(断面が錯綜すること)により,設計上避けることが一般的である.

#2.鉄筋コンクリートは基本的にメンテナンスフリーとあり,鋼構造 物に比べれば維持管理しやすそうですが,ひび割れを許容範囲に抑えるた めのメンテナンスはないのですか?
**回答:むづかしい質問なり.
コンクリート構造物に対して「基本的にメンテナンスフリー」を「適切な維持管理が必要である」と訂正したい.
とくに,ひび割れに対するケア(補修/補強など)は必要であり,21世紀の課題といえる.
本HPでは,あまり詳しくは回答できないが,
例えば,土木学会のコンクリート標準示方書(維持管理編)および(施工編)を見てもらいたい.


29
問者 9817122
nabe
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
6章:せん断部材
せん断ひび割れに関して。

質問内容 せん断ひび割れが斜め45°方向に発生する理由。

 回答;
まづは,教科書p.124-126,6-2-2:梁部材の応力分布をよく読んでもらいたい.特に,図6-2(b),(c)を見ること.
ひび割れの原因となる主引張応力(または,主引張ひずみでもよい)の方向で決まるということ.
すなわち,主引張応力に引張られてその直交方向にひび割れが出るということ.

せん断の場合,これは,最大せん断応力は部材中腹に45°方向となる.ただし,右上がり45°方向か, 左上がり45°方向かは,図をよく見て理解してもらいたい.
(今一度,応用力学の教科書を調べて,主応力と主角を復習して下さい.この授業が,“リハビリ”と 呼ばれる由縁を理解されたい)
これは,曲げひび割れも全く同じで,この場合は,部材下縁の部材軸方向に発生する.

以上をまとめると,
・せん断ひび割れ:最大せん断応力は部材中腹.部材軸45°方向に発生する.
・曲げひび割れ : 最大曲げ応力は部材下縁(正の曲げモーメントのとき).部材軸方向(0°方向)に発生する.


28
問者 9817122
nabe
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
4章:4-4曲げ部材の終局耐力
曲げ終局耐力の無次元表示に関して。

質問内容 曲げ終局耐力を求めるのに,無次元表示するのはなぜ?

 回答;
曲げ終局耐力Muに関して,その表示方法が3つあることを確認したい.

1.実単位:Mu(tf)と鉄筋比p(%)との関係

2.強度単位(図4-7(a)参照): Mu/bd2(kgf/cm2 またはN/mm2)と鉄筋強度pfy(kgf/cm2 またはN/mm2)との関係

3.無次元表示(図4-7(b)参照): Mu/bd2fcと鉄筋係数Φ=pfy/fcとの関係

無次元表示を用いる利点/難点は,
・断面の大きさや材料条件に関係しない計算結果が得られる.
・単位系(kg-cm単位系,SI国際単位,ポンド-ヤード系)にとらわれることなく, または共通な算定結果を表示できる.
・ただし,最終的には,実単位にて確認する必要があり,無次元量では設計できない.

詳しくは,「6章,p.137~138:One Pointアドバイス」を参照されたい.


27
問者 9917063
倉持 敦司
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
4章の曲げ問題の解析方法における断面の仮定
教科書P71 表4−1

質問内容 IIとIIIの違いがよく分からないので,どうやって使い分けを すればいいのかが,分かりません。教えてください。

 回答;
まづは,教科書をよく読んでもらいたいが,概略次のように理解したらどうか. ・断面T:全断面有効弾性問題であり,これまでに学習した応用力学の延長線.
・断面U:教科書4-3:曲げ部材の弾性解析「例題4.2」の場合.
・断面V:教科書4-4:曲げ部材の終局耐力「例題4.3」の場合.

また,詳しくは,1999年度後期回答集のうち,回答9を読んで下さい.
(授業大質問コーナー,質問掲示板の一番底にある)


26 問者 9717062
滝本宏昭
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
4章のうち,4-4:曲げ部材の終局耐力
教科書 P84〜

質問内容 コンクリートの圧懐と鉄筋の降伏のバランスについて
under-reinforcement等載っていますが,コンクリートの種類と 鉄筋の種類によって例外などは考えられないのですか?

 回答;
1.破壊形式の判別に際して,例外はない.
また,材料の特性(コンクリートおよび鉄筋の種類)は,コンクリートの 終局ひずみと鉄筋の降伏ひずみによって反映されている.
例えば,p.84の式(4.46)をよく見てもらたい.

2.1999年度後期の回答集のうち,回答10を熟読されたい.


25 問者 9817091
根崎 亮
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
2-3-1:圧縮力を受ける鉄筋コンクリート部材

質問内容 クリープ作用と非弾性ひずみ(クリープひずみ)について
分かりやすく説明して下さい。

 回答;
1.クリープとは,ある一定荷重を持続的に載荷すると,時間の経過とともに, ひずみがだんだん増える現象です.
重し(漬け物石)の下にある漬け物が,だんだん沈んでいくようなもの.
漬け物石を置いた瞬間の変形が弾性変形,その後の変形がクリープ変形となる.
コンクリート材料の場合,とくに重要な性質であり,「クリープのないコンクリートなんて,---」です.

2.p.31にある「2-3-1:圧縮力を受ける鉄筋コンクリート部材」をもとに,クリープ作用を考える.
これは,ある一定の中心軸圧縮力Pのもとに,時間の経過(クリープひずみの増加)とともに, コンクリート応力が減少,その分鉄筋応力が増加する(両材料による合計量はPに釣り合う).
すなわち,コンクリートのクリープにより,応力が一部,コンクリートから鉄筋に 移り変わることを意味する.

3.これは,計算上,弾性係数比nが減少することと等価である.
このこともあり,弾性解析と断面算定では,弾性係数比nの値が異なる.
これは,p.77の「One Point アドバイス」参照されたし.

4.クリープひずみは,非弾性ひずみの一つであり,乾燥ひずみ,熱ひずみと等価になり, p.19 の構成則(2.11)におけるεtとして取り扱う.


24 問者 9917071
澤田 和宏
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
P85の力学的鉄筋比φについての質問。

質問内容 これは、どういうことなのか分からないです。
式を見れば、曲げ終局耐力はφの2次関数ということは分かるのですが・・・。
どういう意味でφとおいたのか、教えて下さい。

 回答;
1.力学的鉄筋比φの意味:
これは,鉄筋比pに鉄筋の降伏強度fyを掛け,コンクリート強度fcで除して, 無次元化しもの.(p.85, 式(4.53))
それ自身に深い意味はないが,材料強度が反映されており,より耐力算定に相応しい.
また,曲げ耐力,せん断耐力などの諸式を整理する際,このような力学的鉄筋比φを使うと, 無次元化の作業が自然にできる.

2.従って,鉄筋量を表すものとして.
・鉄筋の面積そのものAs(単位:cm2)
・鉄筋比p=鉄筋面積/断面積(単位:なし)
・力学的鉄筋比φ=p*fy/fc
の方法があり,後ほど一般化するが,
実際の配筋には,鉄筋面積そのものAsが必要である.

3.力学的鉄筋比φを用いることの便利なこととして,
「One Point アドバイスp.137〜138」を熟読されたい.

4.曲げ終局耐力が,φの2次関数であれば,Asに対しても,鉄筋比pに対しても 2次関数である.


23 問者 9917059
久保木 大志
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
2-3-1圧縮力を受ける鉄筋コンクリート部材 鉄筋比について。

質問内容 鉄筋比を求めるとき,分母のコンクリートの断面積Acから鉄筋の 断面積分Asをひかなくて良いと言いましたが,実際に施工すると きにその値を用いても問題はないのですか?

 回答;
コンクリートの断面積Acに比べて, 鉄筋の断面積Asが小さく,計算上無視して大きな誤差はないということである.

例えば,いくつかの計算例を用いて,鉄筋比pを計算するのに,
p=As/(A−As),
または
p=As/A
の2つの方法にて算定されたし.
何か,具体例に計算すれば,違いがあまりないことに気が付くでしょう.
(次の授業にその算定結果をみせてもらいたいが)


22 問者 9917142
吉田 太郎
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
教科書 4−3曲げ部材の弾性解析〜4−4曲げ部材の終局耐力

質問内容 弾性解析でRC断面が円形の場合どうなるんでしょうか?
また円形の場合はどういうふうに鉄筋を入れるのでしょうか?
終局耐力は長方形と円形で比べられるのならばどう違うのでしょうか? 教えてください。

 回答;
断面形状が長方形であっても,円形であっても,解析方法基本的には同じであるが, 長方形断面の方が算定諸式が簡単となり,解析しやすい.

例えば,コンクリート製の杭や丸い柱などが,円形断面となる.
円形断面の場合,いずれの方向からの曲げモーメントをも考える必要があるので, 点対称の配筋される.
文章では,詳しく書きにくいので,関連教科書を参考にしてもらいたい.


21 問者 9917105
永藤 典高
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
4-3:曲げ部材の弾性解析(RC断面)
縁圧縮応力,引張鉄筋の応力の算出方法について

質問内容 P,80ページの例題4,2を解く時,なぜ換算断面2次モーメント を使ってはいけないのですか?

 回答;
質問は,曲げ部材の弾性解析(RC断面)における, コンクリートの圧縮縁応力と引張鉄筋の引張応力の算出方法である.

これは,
1.教科書p.74にある諸式を単鉄筋に書き換えたもの.
2.p.75および例題4.2にある方法(換算断面2次モーメント).
の2とおりがある.

授業で説明したとおり,とりあえず1.の方法で解いてもらいたい. 2.でもOKであり,使っていけないということではない.


20 問者 9917069
佐々木 雄一郎
質問箇所

コンクリート演習
コンクリート演習の問題4−1

質問内容 「配筋量を設計する」って言うのは,具体的にどういう事ですか?

 回答;
設計条件(問題の条件)を満足するように,鉄筋量を決め,鉄筋の径と本数を決定し, 配筋するということ.

実際に演習の授業で説明したとおり,

(設計上)必要な鉄筋比p ーー→ (設計上)必要な断面積As ーー→ 鉄筋の径と本数を決定

ということになる.このとき,鉄筋の径と本数を決定の際,知っていると思うが, グレーの教科書巻末の付録U(p.253)を使うと便利である.

また,このような表にある鉄筋規格から選ぶので, (設計上)必要な断面積< 決定した鉄筋の径と本数による断面積 となることは理解できよう.


19 問者 9917058
デビット・ベッカム
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
単鉄筋と複鉄筋について

質問内容 実際に仕事としてコンクリートを扱うときに,
@今やっているような計算を使うのでしょうか?
A又,使うとしたら単鉄筋のみでできる事は あるのでしょうか?

 回答;
@もちろんです.将来,実務で使うことをやっています. ただし,事務所では,パソコンなり,応用ソフトを使うことになり, 電卓で実際にやることは少ないかも知れません. それだからこそ,自分の計算でソフトの結果をチェックできる技量が必要である.

A:授業では,単鉄筋長方形断面の計算をやっているが, 実際には,T型断面,円形断面など各種の断面形状があり,各自が勉強してもらたい.


18 問者 9917144
SCSA
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
単鉄筋長方形断面について

質問内容 何で長方形断面のときの鉄筋っていつも端っこのほうに あるんですか?
(質問の意図:「引張鉄筋が,何故,いつも断面の下縁側(端っこ) に配置されているか」ということでしょう.)

 回答;
なるほど,いい質問です.
簡単にいうと,

ある断面寸法が決まっていて(長方形である必要はなし),
全高さがh=100cmであるとしよう.
ここに引張鉄筋を配する場合,

@下にあればあるほど,設計上有利となる.極端な話し,一番下に配置すれば, 有効高さd=100cmとなり,例えばd=90cmの場合より, 大きな曲げ終局耐力が得られる.

Aしかし一方では,下縁面から内部に入ったほうが,弱アルカリ性のコンクリートが 鉄筋をより包み込むことになり,耐久性が増す.鉄筋の腐食防止,鉄筋とコンクリートの一体化など, 大切な要点であり,かぶり厚さとして規定される.

従って,上記@とAの折り合いで鉄筋位置が決まる.実際には,最小かぶりを満足する範囲でなるべく, 下縁側に配することになる.


17 質問者 9917048
くりす
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
曲げ終局耐力の算定について
4−4:曲げ部材の終局耐力

質問内容 曲げ終局耐力の算定を行うときに使う場合, コンクリートの終局ひずみεcu'というのは,

@:釣り合い破壊のときは0.0035という値に決まっている ものなのですか?

A:それは応力〜ひずみ関係の式に基づいて 計算をして求めるのとでは,どう違いがあるものなのでしょうか?

B:釣り合い破壊以外のときは応力〜ひずみ関係の 式に基づいて求めて計算をするのですか?

 回答;
コンクリートの終局ひずみεcu'は,材料としての性質であり, コンクリートの応力〜ひずみ関係における終局点を表す. 通例:εcu'=0.0030〜0.0035 (図4-6(b)参照)となる.

ただ,実際に,εcu'=0.0030,εcu'=0.0035にするか, または,高強度では,εcu'=0.0025にするかといった議論は,別の機会にしたい. いずれにせよ,どのような値とするかは,コンクリート材料の性質として決まり,例えば 曲げ解析に用いられる,ということをまずは,確認したい.

@:従って,釣合い破壊に限らず,鉄筋降伏先行型,コンクリート圧縮破壊型 いずれの場合であっても,この値を用いる. 例えば,図4-6(a)では,3つの破壊形式における終局時のひずみ分布が示されているが, いずれも,上縁におけるコンクリートの終局ひずみεcu'は共通である.

A:うーーん.ちょっと,質問の意味がわからない.

B:上記のとおりで,コンクリートの終局ひずみεcu'は,釣合い破壊に限定されない. これは,例えば,鉄筋の降伏強度は,曲げ,せん断など,断面解析に関係なく, 材料の性質である,ことと同じである.


16 質問者 9917143
吉田 大
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)

質問内容 今部活などで忙しく,てんてこ舞いになっていますのでもう少ししたらちゃんとした 質問をしようとおもいます。

 回答;
あまり,深く考えず,疑問点を送信してもらいたい.
特に,授業中にわからないことを整理し,そのまま情報処理センターに駆け込むことも一案.
部活は部活,授業は授業.両立は可能. ただし,質問にあった「部活など」の「−−など」のところが 若干気になりますが. Anyway.これで2点です.


15 質問者 9917026
赤丸ほっぺ
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
モーメントを作用させるときのAcについて

質問内容 なぜAcはb(幅)*h(高さ)ではなくb*d(有効高さ)なのでしょうか? b*(h‐d)の部分には力がかかっていないという事ですか?

 回答;
1.まづは,本年度(2000年度前期)の回答6,および昨年度(1999年度前期) の回答3を読んで下さい.
同様の質問に対する回答が示されている.

>> b*(h‐d)の部分には力がかかっていないという事ですか?
2.力学的には,計算上不要ということです.
もちろん,引張鉄筋をきちんと保持し一体化するため,鉄筋の腐食を防ぐという観点から, かぶり部分b*(h‐d)のコンクリートは,絶対的に必要です.


14 質問者 9917129
松村 崇
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
4章:曲げモーメントを受ける部材
曲げ部材の応力/強度を求めるにあたって・・・。

質問内容 今は,圧縮鉄筋は除いて,引張鉄筋のみを考えて, また,複鉄筋ではなく単鉄筋で考えていますが, 将来的には,これら考えていないものについても, 考慮して問題を解くことになるのでしょうか?

もし考慮して解くならば,今はどのようなことを目標に解けば, 複鉄筋などでもすらすらできるようになるのでしょうか?

 回答;
1.問題を簡単化するために,単鉄筋断面としているだけで,実際は, 複鉄筋の場合,引張鉄筋と圧縮鉄筋の両者を考える必要がある.

2.このことは,回答#10にあるので,参照されたい.

3.教科書の例題は,複鉄筋断面になっているので,積極的に勉強してもらいたい.


13 質問者 9917120
山本 勘助
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
単位について

質問内容 鉄筋コンクリート以外の授業,土質力学,水理学などは単位を N/mm2ではなく違う単位をつかっています。ややこしくてよく 間違えるので統一できませんか?

 回答;
1.単位については,この授業「鉄筋コンクリート(1)」では,ことのほか, 詳しく指導しているつもりである.まづは,こちらの指示,説明をよく理解/記憶してもらたい.

2.また,他の授業でも,単位,とりわけ,SI単位については,学生からもよく質問してもらいたい. 残念ながら,無関心な先生も少なくない.

3.宣伝するつもりはないが,「紅白の教科書」には, SI単位の上手な使い方というのを記載していあるので, 熟読されたい.


12 質問者 9917120
イラク代表
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
教室について

質問内容 小講堂はいつでも暗い。もう少し明るくなりませんか?
前に講義をしていた3号館の方がよかった気がします。

 回答;
最初の3号館では,学生がオーバーフローして,やむなく現在の小講堂に移りました.
教室環境もやや気にはなりますが,趣もあり,悪くはないと思っています.
ただし,学生からの意見として,教務課にその旨,伝えたらどうでしょうか.


11 質問者 9917047
kawakubo
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
火曜2限で使用している,教科書内の例題4−2について

質問内容 例題4−2で,自ら式を導入して求めた式と換算2次の式では,ど うしても,値が近似しません!
はじめに設定したのがM=2kN*m,b=30,d=50,n=10で 導入した式がCcu'=(M/bd^2)/{(k-1)(k-3)/3k}等となりましたが, 一体どの位の値になるかも見当がつかないため,どうしようもないです!
もう一度合うまでやり直すべきですよね?

 回答;
そうです.もう一度見直して下さい.
ただし,まずは,算定式がいるかをチェックされたい.
それでも,だめなら,授業直後に教壇まで.


10 質問者 9917047
kawakubo
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
圧縮鉄筋の利用価値について
4章:曲げモーメントを受ける部材

質問内容 授業中には,圧縮鉄筋の応力を除いて,計算や式の導入などを, 行っているが,それほど,圧縮応力などは必要ないのでしょうか?
どれほどの必要性があるのかが知りたいです!

 回答;
1.授業で,圧縮鉄筋を省略しているのは,計算を簡単にするため,まずは,基 本を勉強するため.余裕のある学生は,圧縮鉄筋を含めて算定してもらいたい.

2.また,圧縮鉄筋は,省略しても,引張鉄筋は絶対に省いていけいない,とい うことも覚えてもらいたい. 理由は明白.

3.圧縮鉄筋の効果が脚光をあびるのは,長期変形を押さえる役目であることを 付け加えたい. これは,第10章:ひび割れと変形,10-4-3:長期変形(p.219)を参考にされたい.


9 質問者 9717111
山根 大  (ヤマネ ダイ)
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
初めてのアイサツ。

質問内容 おっはー。初めて投稿するっす。
土木工学科にもかれこれ4年いますがこんなに濃い授業は、この大学にはないかもしれない(ちょっと言い過ぎかも)。とりあえず四苦八苦しながら何とか授業をこ なしているつもりです。
授業は大変ですが、結構楽しく講義を受けることができています。
自分の家にはパソコンはあるのですが、ネットができないのでイロイロと不便なことが多いです
鉄筋の多くは異形鉄筋ですが、そうではないものは、どのようなものがあるので すか?
つまらない質問でどーもすいまそん。 ダイでした。

 回答;
質問の内容は,補強材として,現行の異形鉄筋の代替品があるかどうかというこ とでしょうか.
あります.
まづは,鉄筋と鉄骨を併用して用い,鉄骨鉄筋コンクリートも多く用いられてお り,建築建屋に多く用いられている.
次に,高張力鋼材(PC鋼材)があり,古くからプレストレストコンクリート( Prestressed Concrete)として,普及している(グレーの教科書:p.3 〜4参照). これは,もはや,鉄筋コンクリートではありませんが.
それと最近,特に話題となっているのが,高分子材料を繊維として活用した新素 材です.代表的には,炭素繊維,アラミド繊維,ガラス繊維などがあり,一部は 実用的に成功している.
このような繊維の利用法としては,
@数mm程度に切断した短繊維.
A連続繊維として,棒状に結合材で集束した連続繊維
の2とおりがある.

短繊維は,モルタルやコンクリートのマトリックス中に混入/分散して用いるもの で,繊維補強コンクリート(繊維補強モルタル)と呼ばれる.
連続繊維は,コンクリート用の補強材として機能し,連続繊維補強材と呼ばれる, これは,鉄筋の代替をすることができ,質問の答の代表例となる.


8 質問者 9717073
toyama takahiro
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
授業の感想

質問内容 この授業を履修するのは,2回目ですが,前回とは違って やる気に満ちあふれています。
授業中は,講義を聴き,ノートをとり,とても忙しいけれど,大変充実していま す。  
これから勉強していく中で,わからない部分はこの質問箱で 質問したいと思います。

回答;
投稿,ありがとう.
質問箱への,質問を待っている.


7 質問者 9917090
さぶちゃん
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
鉄筋比Pについて

質問内容 鉄筋比Pを求めるときのAcは,断面積全体か?
それとも有効高さでの断面積を使うのか?
教えてください。

 回答;
前問と同じ内容です. 前問6を参照して下さい.


6 質問者 9817122
nabe
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
鉄筋比の計算方法
鉄筋比の算定方法: p=As/bh,p=As/bd の2つの式

質問内容 鉄筋比の算定において、全断面圧縮の場合と曲げモーメントが働く場合についての違いが よくわかりません。 どのように使い分けたらよいのでしょか.

 回答;
断面の鉄筋比の計算方法が2つあり,どのように使い分けるかということのよう ですが,授業中は随分こだわっていたようですね.
鉄筋比p=鉄筋量As(cm2)/断面積(cm2) のように単純な話ですが,問題は,この断面積をどうするかということ.

まず,h=全高さ,d=有効高さとして(p.80, 例題4.2,付図4-2),次の2ケー スを暗記 しちゃって下さい.
これは,簡単に言うと,
1.全断面有効の場合(軸圧縮応力のとき,またはひび割れがない場合)では, 全断面Ac=b*hが分母となり,このときの鉄筋比は,p=As/bhとなる. (2章:2-3-1軸圧縮を受ける部材にだけ出てくる)
2.RC断面の場合(曲げモーメントを受け,断面にひび割れが入っている場合)では, 圧縮縁から,引張鉄筋までの有効高さdまでが,有効断面となり,このときの鉄 筋比は,p=As/bdとなる. (4章:曲げモーメントを受けるを部材,全般に必要となる)

***混乱している学生は,とりあえず,上記2.p=As/bd だけを覚える!!
具体的に言うと,2章:2-3鉄筋とコンクリートの複合材料学(p.31から41)の範囲では,全断面が有効となり,上記1のように鉄筋比は,p=As/bhとなる.
一方,また,4章:曲げ解析では,p72以降,ひび割れ断面を取り扱うので, 上記2に該当し,鉄筋比はp=As/bdとなる.ひび割れ断面では,引張側コンクリー トを無視するので,引張側への高さとしては,圧縮縁から引張鉄筋までの距離d が最も基本的な高さとなるからである.この場合,全高さhを用いても,支障は ないが,古くからの慣例としてこれを長く用いている.


5 質問者 9917113 信澤 雄一郎
質問箇所

鉄筋コンクリート(1) 4章
曲げを受ける部材
曲げ終局耐力の算定法における3係数の考え方

質問内容 P.90 例題4.3
この問題で、
β1(コンクリートの最大応力に対する平均応力比)と
k2(上縁から中立軸までの距離χに対する圧縮合力までの距離の比) と
k3(標準供試体の圧縮強度fc'に対するコンクリート最大応力 の比)を使いたいのですが、この求め方を教えて下さい。
1. β1=0.85−0.008(fc'−30)
2. k2 / (β1*k3)=1 / 1.7 ( β1=0.80 k2=0.40 k3=0.85 としたもの。)
どちらを使えばいいのですか ?

 回答;
質問の趣旨を一言でいえば,係数β1に対して,次のうち,どれにするかいうことでしょう.

1. β1=0.85−0.008(fc'−30) :米国ACIの方法−−−式(4.41)
2. β1=0.80 : 土木学会の推奨値−−4-5(a)の左図
結論から言えば,授業中に説明したように,土木学会コンクリート標準示方書で 規定されているβ1=0.80 を使って下さい(簡単で便利).

一方,β1=0.85−0.008(fc'−30) (米国ACIの方法)の意味も理解してもらいた い.係数β1が,コンクリート圧縮強度fc'の関数(減少関数)となっていること に注意されたい.いくつか試算してみよう.
fc'=30N/mm2 ー→ β1=0.85
fc'=40N/mm2 ー→ β1=0.80
fc'=50N/mm2 ー→ β1=0.69
すなわち,圧縮強度fc'が大なるほど,係数β1を小さくとるということである.
それは,何故か?
これは,係数β1の力学的な意味から考える必要がある. とりあえず,次の機会に回答したい.
一方,現行の標準示方書は,このような圧縮強度の依存性は考えていないという ことである.
これは,どちらが良い悪いというとではなく,示方書(設計コード) での考え方と運用方法に基づいている.


4 質問者 9917115 野村 亮太
質問箇所

鉄筋コンクリート(1)
4章曲げモーメントを受ける部材 4-4
曲げ部材の終局耐力

質問内容 over-reinforcementとunder-reinforcementの
具体的な違いを,具体的な例で教えてください。

 回答;
まずは,両者の定義を復習:
・over-reinforcement(過鉄筋):終局時に引張鉄筋が降伏することなく,圧縮 側コンクリートが最大ひずみ(ex. εcu=0.0030〜0.0035)に達して,曲げ破壊す ること.

・under-reinforcement:終局時に引張鉄筋が降伏した後,圧縮側コンクリートが 最大ひずみに達して,曲げ破壊すること.

両者とも,圧縮側コンクリートの破壊によって,曲げ破壊することは共通してい るが,その前に引張鉄筋が降伏すかどうかによって,over-reinforcementとunder-reinforcemen かどうかが決定する.
詳しくは,グレーの教科書p.82〜87を熟読されたい.
さて,具体的な違いは何か. p.68からの「4-2-2鉄筋コンクリート梁の非線形挙動」で考えよう.

図4-2(a) の例は,under-reinforcement(望ましい破壊モード)であり,図中の D(最大荷重近傍)に至る前に引張鉄筋は既に降伏している.
このため,P−δ曲線が寝てくる(水平に近くなる).これは,安定的な破壊として,靭性に富み,設計上,理想的である.
ここで,もし,この部材の引張鉄筋をover-reinforcement(過鉄筋)になるほど 増加させたら,どうなるか.
まず,図中のD(最大荷重)は,上昇する(引張鉄筋が増えているのだから,曲げ終局耐力が減ることはない).ただし,D点の最 大荷重点のあと,急激に耐力低下してしまう. その理由は,引張鉄筋が降伏して いないので,緩やかな荷重低下の領域がないことによる.これは,非常に脆性的 で危険である.

以上のことは,実験をしないとなかなか分かりにくいと思う.このため,来年の コンクリートゼミナール(3年生後期科目)にて,4種類くらいの断面設計をして, RC梁の曲げ破壊実験を計画している.


3 質問者 awaji (東京都立大学土木工学科)
質問箇所

コンクリート構造学第二
紅白の教科書:4章曲げを受ける部材
P56〜57の弾性係数比n

質問内容 弾性係数比nがよくわかりません。
いつもn=15を使ってはいけないんですか?

 回答;
****ようこそ,武蔵工大HPへ. ****都立大学生第1号です.
1.まづ,弾性係数比nの定義の再確認. n=Es/Ec:1よりはるかに大きい数 2章:p.25,26熟読,p.27〜,one pointアドバイス参照 4章:p.56〜57,one pointアドバイス参照

2.次にどのような値を用いるか. これは,p.57の付表4-1に書いてあるとおり, Ec=20〜40kN/mm2 (高強度になるほど硬くなる.図2−6) Es=200kN/mm2 (強度に関係なく一定) したがって,n=Es/E=6〜10程度になるはず.

3.ただし,長期に載荷した場合,コンクリートのクリープや収縮により,コン クリート負担分が鉄筋に移行することになる. これは,見かけ上,コンクリートの弾性係数が低下したことになる. そこで,耐荷力の算定や許容応力度法では, 弾性係数比n=15を用いることになる. (これは,コンクリートの弾性係数を,Ec=14kN/mm2とみなすことである )


2 質問者 岡田悟
質問箇所

鉄筋コンクリート(1):ひび割れ

質問内容  ひび割れに,最も影響する要因て何ですか?
また,乾燥収縮によるひび割れの発生条件の場合は,どのようなものが考えられますか.

 うーーん,難しい質問だ.質問の意図は, ’どういう場合,ひび割れが発生しやすいか’, または’ひび割れの発生条件’ というように解釈して,回答しましよう.

 ひび割れは,ある場所(ある要素)に生じている引張応力σが,そのコンクリートの引張強度 ftより小さければ発生せず,ftを超えれば発生ということになる.
 したがって,これを式に示せば,

   (@)σ<ft:ひび割れ発生せず
   (A)σ>ft:ひび割れ発生する

ということになる. (きわめて,単純な条件でしょう)
 これは,単純に引張った場合,曲げモーメントを与えた場合,いずれも同様で, 第10章ひび割れと変形,に詳しく書いてあるので,読んでもらいたい. (例えば,図10-2(p.202).または,1章:図1-5(p.11)なども参考になる) また,乾燥収縮によるひび割れ(p.34,35)についても,同様の発生条件式を提示しているので, 各自の講義ノートを確認されたい.
 
  さて,ここで,質問の趣旨に戻り,ひび割れ発生に影響を与える条件は,どういうことになるか. 上式から判断されるように,内部の引張応力σが大きいほど,コンクリートの引張強度 ftが小さいほど発生しやすいことになる.
 前者の引張応力σは,種々の応力解析によって得られるが,後者の引張強度 ftは,式(2.13), p.26 によって与えられ,これが圧縮強度の関数となっていることがわかる. また,一般にコンクリートの強度(圧縮強度,したがって引張強度も),材齢の増加とともに増大するもので,このため,材齢初期では強度が不十分で,ひび割れが発生しやすいといえる.


1 質問者 昨年度受講生
質問箇所

教科書:p14,2章 式(2.3): ポアソン比の定義についての質問

質問内容  式(2.3)には,ポアソン比の定義があり,
ポアソン比=−(横ひずみe2/軸方向ひずみe1)
のように示されています.
  ポアソン比の定義式には、なぜマイナスがつくのですか?
(先生注:このHPには,ギリシャ文字が出せないので, ひずみイプシロンをe1,e2のように表示しています.)

 まず,教科書図2−1(14ページ)を見てもらいたい.
これを見ると,荷重方向に生じるひずみe1とポアソン効果によってその横方向に生じるひずみe2 は,
必ず異符号となることがわかる.両者の比が正符号(または絶対値となるように)するため,マイナスを付けている.
 両方向のひずみが,異符号になるということは,ある方向に圧縮させればその横方向に伸び (せり出し--饅頭を想像してもらいたい),引張ればその横方向に縮む(平ゴムを引張ればどうなるか)ことを意味する.

****さて,授業大質問コーナーのQ&Aの第1報があり,その回答を掲載しました.
  受講生は,これらを参考に質問を投稿してもらいたいが,「---がわからない」,「----を教えてもらいたい」のような,質問は授業中にお願いしたい.
受講生全員の質問を待っている.






過去の回答集

2003前期
0件
2003後期
24件
2004前期
2004後期

2001前期
10件

2001後期
16件
2002前期
10件
2002年度後期
10件
1999年度後期
26件
2000年度前期
15件
2000年度後期
#1-30
2000年度後期
#31-60