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質問者 | 9917144 渡辺 貴士 |
質問箇所 | 鉄筋コンクリート(2) テストの問題にあった内容について (後期期末試験問題) | |
質問内容 | せん断破壊、曲げ破壊はなんとなく知ってましたが、
ひねり破壊とはどういうものなのでしょうか? どのようなときにひねり破壊が起きるのでしょうか? | |
回答; 質問にある,「ひねり破壊」は,何かの間違いで,正しくは,「ねじれ破壊」です. http://c-pc8.civil.musashi-tech.ac.jp/RC/rc2_c.htm これは,断面力としてねじりモーメント(Torsional Moment, Twist)によるもので, 三次元状態の骨組み構造に発生する. 詳しくは,グレーの教科書,7章(p.147〜)を参照されたい. (図7-1, 7-2, 7-6 がわかり易いでしょう) |
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質問者 | 9917144 渡辺 貴士 |
質問箇所 | 鉄筋コンクリート(2) 教科書の例題について | |
質問内容 | 教科書の例題は社会に出ても使えるのでしょうか? | |
回答; うーーん,なかなか,答えにくい質問なり. 質問の意図は, 「例題のような問題が,実際の設計でなされているか?」 ということでしょうか. 実際のコンクリート構造物(もっと広く,土木構造物)の設計に際しては, 構造条件,荷重条件,材料条件など,もっと複雑だということは,理解してもらえると思う. さらには,いつも,断面解析や単純梁を出題していますが, 実際は,連続橋,ラーメン形式だったり,また,鉄筋コンクリートというより, プレストレストコンクリートも少なくない. これら実構造の設計手順を,そのまま出題すれば,相当量の作業になるため, 教科書もしくは講義では,これらを圧縮してエッセンスのみを抽出して,‘例題’としている訳です. その章の主題(疲労問題,使用限界など)で一番大切なところ,理解してもらいたいことを, 出題しているわけですから, 迷うことなく,解いてもらいたい. そして,正確に解答することはもとより,‘例題の意図するところ’を読み取ってもらたい. |
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質問者 | 9917140 山本 賢司 |
質問箇所 | 鉄筋コンクリート(2) 第9章 繰返し荷重を受ける部材:疲労限界状態 One Pointアドバイス(紅白の教科書:p.p.179〜180) | |
質問内容 | nとNについての区別は解りましたが、 n=Nの時に部材が疲労破壊するというのが感覚的にピンときません。 n=Nになった瞬間に破壊が起きるのですか? 詳しくお願いします。 | |
回答; |
7 |
質問者 | 9917131 松本 聡 |
質問箇所 | 鉄筋コンクリート(2) 曲げ破壊とせん断破壊 | |
質問内容 | 阪神大震災のスライドを見て感じたことなんですが, 曲げ破壊とせん断破壊が同時に起こる事はあるのでしょうか? | |
回答; 質問の意図を言い直すと, 「RC橋脚が,曲げ降伏後(曲げにより,かなりの損傷を被った後に)に,せん断破壊する」 と,いうことでしょう. これは,そのとおりで,地震荷重のように,繰り返し大変形を受ける過程で,せん断耐力が劣化し, 本来なら大丈夫なはず(設計荷重より大きかったはず)が,せん断破壊するということです. これを,曲げ破壊,せん断破壊の中間的な破壊形式として,「曲げ降伏後のせん断破壊」と呼んでいる. 曲げ降伏後のせん断破壊は,多少専門的になるので,授業では触れなかったが,耐震設計では重要な論点となっており, 当研究室での主要なテーマである. |
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質問者 | 9917097 なかこう ゆうすけ |
質問箇所 | 鉄筋コンクリート(2) 共振モデルについて | |
質問内容 | どうも。質問ではないんですが,感想です。 講義で,実際に手で触れて遊んでみたわけですが, 久びさに童心に 返れて,しかも勉強になりました。 あれは,画期的だと思います。 | |
吉川先生コメント: それは,よかった. 気に入ってもらい,教員としては,作った甲斐がある. メッセージのものは,正しくは,「振動応答習得機」と呼ぶ. 当HPにあるので,じっくり見てもらいたい. http://c-pc8.civil.musashi-tech.ac.jp/RC/kyouzai2.htm←ココをクリック! 教育教材のページ > 視触覚教材の紹介 > #2振動応答習得機 これは,その名のとおり,振動架台を手でゆすり,搭載してある振動子をの揺れ(応答)を実感するのである. 直接手動にて振動を与えること,およびセットする部材を各自で設計/試作することが特徴であり, 動的な振動応答に関する工夫と応用が楽しめる. 振動応答習得機は,2号機も完成している. 両機とも,コンクリート研究室に常置してあるので,時々‘ゆすり’に来室されたい. 最も,そんなに気にいったのなら,コン研に配属を希望するのが,一番だが..... |
5 |
質問者 | 9917137 宮本信之 |
質問箇所 | 鉄筋コンクリートの設計 9章:疲労荷重を受ける部材 9-1-1:疲労荷重 170ページの図9−2について | |
質問内容 | 図を見ると応力にマイナスの部分がありますが図9−1で取り上げた橋梁のような構造物でも マイナスの応力が働く場合があるので しょうか? あるのであれば,どういう場合なのか教えてください。 | |
回答; なるほど,質問の意図は正しい. 図9−2で,応力がマイナスとなるケース(図中のR=−1の場合)は,正負の 応力(圧縮応力と引張応力)が作用するということ. これは,作用する荷重(例えば,曲げモーメント)そのものが, 正負交番荷重(‘行って来い’というやつ)によるものである. 従って,図9−1の例(交通荷重を受ける道路橋)のように,一方向の荷重のみ が作用する場合, 原理的には,上記のような正負応力は発生しない. 正負交番荷重を受ける場合としては,港湾構造部が挙げられる. 波浪荷重を受けると,正負等量ではないが,押しと引きがあり,正負の応力が発 生することが十分考えられる. (まさしく,押しては引く,波の所業) |
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質問者 | 9917009 飯田 浩二 |
質問箇所 | 鉄筋コンクリート(2) 紅白の教科書:p.156〜158 8章例題8−3(c) 問(c):ひび割れ発生区間 | |
質問内容 | 荷重が作用したときのひび割れ発生区間について解が2つ出てくる
までは解かるんですけど, 何故その2つの解の差をとるのですか? | |
回答; 問い(c)では,荷重q=10kN/mのときのひび割れ発生区間を求めるもの. これは,まず, 作用曲げモーメントM=ひび割れモーメントMcr という,方程式をたて,この解を求める. 従って,解答例にあるように,解が二つあり,この2個の解の間がひび割れ発生 区間となる. 付図8−5を見れば,一発でわかるはず. そして,この二つの解は,位置座標であるので,ひび割れ発生区間Xcrは,この 解の差をとることになる. 言い換えると,ひび割れ条件として, 作用曲げモーメントM>ひび割れモーメントMcr の領域を求めたことになる. 再度,熟考されたい. |
3 |
質問者 | 9917055 木滑隆介 |
質問箇所 | 鉄筋コンクリート(2) 教科書第4章(曲げ部材の解析) | |
質問内容 | RC断面の曲げ解析での 鉄筋比と釣り合い鉄筋比の違いがよくわからないので, 教えて下さい。 | |
回答; まづは,単純に, @ 鉄筋比:「鉄筋量(鉄筋総断面積)/コンクリート断面積」で定義される 比 (例えば,紅白の教科書,p.53, 式(4.14a,b)の間) A 釣合い鉄筋比:何か条件の付いた鉄筋比 考えてもらたい. 釣合い鉄筋比は,紅白の教科書,p.60〜にあるように, 「ある鉄筋量を配すると,コンクリートの圧縮破壊と引張降伏が同時に発生して,破壊することがある」 が,このときの鉄筋比を『釣合い鉄筋比』ということになる. そして,設計上は, 鉄筋比(実際に設計される鉄筋比)< 釣合い鉄筋比 とならなければならない. 実際は, 鉄筋比(実際に設計される鉄筋比)> 釣合い鉄筋比 とするには,相当量の鉄筋比(概ね,p=3〜5%)を配筋する必要があり, 現実的にはありえないが,鉄筋コンクリートの基本として,必ず学習/納得す る必要がある. |
2 |
質問者 | 9917108 西川 守 |
質問箇所 | 鉄筋コンクリート(2) スライドの授業 | |
質問内容 | 阪神淡路大震災で様々な倒壊した構造物をスライドで見た。 先生が曲げ破壊の方がせん断破壊より安全であると言っていたが どうしてでしょう? またテレビで昔見たのですが,トルコ大地震?でレンガの家が多く 倒壊して大きな被害が出た時,日本のどこかの大学でレンガに包帯 のように布を巻くことによって安価で補強しやすく鉄筋のような強 度をもたせることができると言ってましたが本当でしょうか? | |
回答; #1:曲げ破壊の方がせん断破壊より安全(紅白の教科書 11章耐震設計法:p.197参照) せん断破壊は,急激で極めて脆性的な破壊様式を呈し,時に倒壊または,大きな 残留変形を残す. したがって,同じ‘壊れる’でも,壊れ方,およびその後の復旧の程度が異なる. (2000年度前期の授業大質問コーナー回答#9参照) #2:レンガ造の補強 具体的には,よくわからないが,一般に構造部材を巻くことにより,拘束効果に より,強度/靭性(とくに靭性)が改善される. (2000年度前期 授業大の質問コーナー回答#10参照) |
1 |
質問者 | 9917129 松村 崇 |
質問箇所 | 鉄筋コンクリート(2) 第9章:疲労荷重を受ける部材 9-1-2 疲労強度 | |
質問内容 | 疲労強度式において,鉄筋の場合と,コンクリートの場合では,グラフ
がsemi-logと,log-logによって,違ってきますよね? 両方のグラフをlog-log,あるいは,semi-logによって,統一できるの でしょうか? そして,log-logとか,semi-logによって,グラフが変わる,一番の元は何なのでしょうか? | |
回答; 疲労強度式は,その材料のものを表すもので,材料ごとに異なる. したがって,コンクリーと異型鉄筋では,材料が全然異なるものであるから,その疲労強度式も違うものとなる. ただし,質問のように,どうして, 異型鉄筋: log-log (両対数グラフ) コンクリート: semi-log (片対数グラフ) となるかは,わかりません. これまでの,実験結果をみるとおおよそ,上記のような関係になるということです. (ただし,実験結果をみると相当ばらつきがある) また,それぞれ,違う材料であるため,統一する必要はない. 一般に,このように疲労(破壊)現象は,材料の性質ですが, これは,最初は,まず実験を多く行い,その特性を把握する. これをまとめるときに,数学的な記述方法を使うことにって分かりやすく,合理的な方法で記述するのです. |
過去の回答集 |
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2003前期
0件 |
2003後期
24件 |
2004前期
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2004後期
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2001前期 |
2001後期
16件 |
2002前期
10件 |
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1999年度後期
26件 |
2000年度前期
15件 |
2000年度後期
#1-30 |